自他共に年不相応と評するサキカの行動
自他共に年不相応と評するサキカの行動とは違い、年相応の学生らしい行動をとった五人。サキカならば、怒りを無理矢理にでも押さえつけて表情にすらださなかっただろう。「理由HKUE 傳銷んてっ……。ただ私はサキカ君と仲良くなりたかっただけです!」叫ぶように言い返したユリアスを、中央の国の王を取り囲むように立っていた兵士が押さえつけようとしたが、王は目を細めてそれを手で制した。「……そうか。疑ってすまぬ。……サキカよ、良い友人ができたな」「えぇ、自慢の友人たちです」微笑んで中央の国の王の言葉に答えたサキカ。ユリアスは訳がわからないといった表情で、困惑の視線をサキカと王に向けた。「陛下はユリたちを試したんだよ。……本音を探るために」「えっ……」ユリアスが短く驚きの声をあげ、五人は中央の国の王を見た。「何故に我がこのようなことを言ったのか知りたいようだな、アクスレイド家の娘」「……はい」ユリアスの表情から言いたいことを察した王。ユリアスは王に素直に頷き、肯定した。「サキカは我の息子のようなものだ。大切な息子を守るための手段は選ばぬ。それによってそなたらの気分を害そうとも」――自国の王に、血の繋がった息子のように慕われているサキカ。改めて王の口から聞くと、嬉しい半面こそばゆいような気持ちにかられてしまう。無論、王と親しい間柄にあるということを誰かに話したことなどない。近くにいた生徒たちの表情が、自然とひきつった。.