「具体的にアピール内容を言えば、先生方に問題を出し
「具体的にアピール内容を言えば、先生方に問題を出してもらい、それに答える、ということにする!そこで比較対象が欲しい!!」輝かしい笑顔を浮かべながら、観客を見渡すライト。「そこで比較対脫髮中醫を――」ライトがこちらを見た。ばっちりと目が合うサキカ。「――サキカ・フォーラス君にやってもらおうと思う!」ライトは一瞬、ニヤリと意地の悪い笑みを見せた。どうやら先程観客を持ってかれたのを根に持っているらしい。サキカは思わず溜息を吐き、ふと思う。(僕の方が圧倒的に不利では……?)サキカは一年生、ライトはといえば三年生。知識量に差がありすぎる。いくらサキカの頭がいいとはいえ、この差は……。(……だからこそ、楽しいのですけどね)サキカはふわりと微笑んだ。「わかりました。引き受けましょう――」サキカの言葉に、歓声が上がる。サキカは係りの生徒からマイクを受け取り、ライトを見た。ライトはまた一瞬、ニヤリと笑い、口を開く。「ルールを定める。先生方からの問題には、手を挙げてから答えること。早く手を挙げた方が先に答えられる。ただし、解答時間は十秒以内。先に五問正解したほうが勝ち。これでいいか?」「はい」特に問題はない。サキカはすぐに頷きを返した。一問目の問題を出すべく、司会者の隣に現れたのは、サキカ達1-Sの担任、イヴ・グランツェである。「失礼する。魔法史学のイヴ・グランツェだ。早速だが一問目だ」.